12月1日は「世界エイズデー」~知って、支え合って、自分を守るために~

街はもうクリスマスモードですが、12月1日はとても大切な日なんです。

それは、「世界エイズデー(World AIDS Day)」として世界中で定められている日だからです。

この日をきっかけに、HIV/エイズについて正しい知識を学び、自分自身や大切な人を守ること。

そして偏見のない社会を作ることの大切さを、改めて考えてみませんか?😊


 

📅 「世界エイズデー」が制定された経緯

 

この特別な日は、1988年に世界保健機関(WHO)によって定められました。

その目的は、世界中にエイズのまん延とその予防の必要性、そしてエイズ患者さんやHIV感染者の方々への差別・偏見の解消を訴えるためです。

当初、エイズは特定の集団にのみ関わる病気と思われがちでした。

しかし、誰でも感染する可能性があることが分かり、その深刻さが世界中で認識されました。

この日を設けることで、国際的な連携を強化し、毎年テーマを掲げて、エイズの予防や治療、そして研究への取り組みを推進し続けています。🎗️


 

📊 日本国内のエイズ患者数、現在の状況は?

累積報告数(2022年末時点)

 

厚生労働省などの公的な統計によると、エイズ(AIDS)と診断された患者の累積報告数は、2022年末の時点で以下の通りです。

  • エイズ患者(AIDS)の累積報告数: 10,558件

  • HIV感染者(エイズを発症していない段階)の累積報告数: 23,863件

  • 合計(HIV感染者+エイズ患者): 34,421件

注: これは1985年の報告開始以降の累計で、凝固因子製剤による感染例は除かれています。

 

 

年間の新規報告数(2024年)

 

2024年に新たに報告されたエイズ患者とHIV感染者の数は以下の通りです。

  • 新規エイズ患者(AIDS)報告数: 332件

    • このうち、エイズを発症して初めてHIV陽性と診断されたケースが33.4%を占めており、これは過去20年間で最大の割合となっています。

  • 新規HIV感染者報告数: 662件

  • 合計(新規HIV感染者+新規エイズ患者): 994件

新規報告数に占める新規エイズ患者の割合が高いことは、HIV検査の機会が減少したり遅れたりしたために、病状が進行してから初めて診断される人が増えたことが影響しているとされています。

 

 


 

 日本でこの日に行われていること

 

世界エイズデーの前後には、日本でも様々な啓発活動が行われています。

  • レッドリボン運動: HIV/エイズに対する理解と支援の象徴である「レッドリボン」を身につけるキャンペーンが全国で行われます。赤いリボンは「アウェアネス(気づき)」を意味し、患者さんへの連帯を示します。

  • 無料・匿名での検査: 多くの保健所や一部の医療機関で、HIVの無料・匿名検査が実施されます。検査は数十分で結果が分かる迅速検査もあり、もし不安がある方はこの機会にぜひ受けてみましょう。秘密は厳守されますのでご安心くださいね。

  • シンポジウムやイベント: 正しい知識を広めるための講演会や、ライトアップイベント(東京タワーなどが赤く染まることも!)などが開催され、人々の関心を高めています。🗼


 

 エイズ予防に大切なこと:あなたと大切な人を守るために

 

エイズ予防において最も大切なことは、正しい知識と行動です。

  1. 検査を受ける勇気:何よりも大切なのが、早期発見・早期治療です。HIVは、早く発見して適切な治療(服薬)を開始すれば、エイズの発症を防ぎ、健康な人と変わらない生活を送ることが可能です。不安を感じたら、躊躇せず検査を受けましょう。

  2. 正しい予防行動:感染経路のほとんどは性的接触です。パートナーと話し合い、コンドームを正しく使用することが非常に有効な予防策です。

  3. 差別・偏見をなくす心:HIV感染は、誰にとっても起こりうること。患者さんや感染者を孤立させず、サポートする温かい社会が必要です。「知らない」から生まれる偏見をなくし、知識と共感の心で支え合いましょう。

今日、世界エイズデーを機に、私たち一人ひとりが「知ること」から始め、心と体の健康を守っていきましょう。

そして、誰もが安心して暮らせる社会を目指して、小さなことから行動を起こしていきたいですね。😊

素敵な12月をお過ごしください!🧣

COLUMN / BLOG 一覧に戻る